各大学等における障害学生支援はそれぞれの課題認識や必要性に応じて少しずつ体制整備等が行われています。一方で、1つの機関において専門的なノウハウや情報、そして経験値を蓄積していくことには課題が残ります。このような大学等が同じ地域のなかで横の繋がり(ネットワーク)を形成することは有意義であり、そのような取り組みは様々な地域で実践されています。
また、障害のある学生に関わる支援の担い手は、大学等の教育機関だけではなく、日常生活や社会移行等を支援する地域の支援機関も含まれます。そのため、特定の地域間およびカテゴリー間の大学等のネットワークを構築・強化することは、具体的なノウハウや情報の蓄積することに繋がり、各機関ならびにネットワークレベルでのキャパシティの向上に寄与します。
HEAPでは地域レベルでの大学間ネットワークや、大学関係者以外にも対象をひろげた多職種が集まるネットワークに関する取り組みについて、運営協力等のバックアップを行っています。
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大学間の地域ネットワークの運営バックアップ
大学間での地域ネットワークに関する取り組みも全国いくつかの地域でみられるようになってきました。同じ地域であれば支援リソース等の背景情報に関しても共通認識が作りやすく、情報交換においても有益な情報に繋がりやすいと考えています。また、1つの大学等では十分に蓄積されていないノウハウに関しても地域単位でみれば、先駆的な事例をもつ大学等が近くにあることもあります。
HEAPでは、これまでに以下の地域ネットワークについて、部分的又は継続的に取り組みをバックアップしてきています。今後も要望があれば、運営についてバックアップを致しますのでご連絡ください。
・北海道障害学生修学支援ネットワーク
・東海地区障害学生支援フォーラム
・KSSK(関西障がい学生支援担当者懇談会)
・UE-Net
・九州地区国立大学法人障害者支援に関する大学間連携プログラム
※ネットワーク名は順不同で掲載しています。
タウンミーティングの実施
特定地域における大学等のみではない包括的なネットワークを構築することで大学等の入口から出口(社会への入口)までをシームレスに繋ぐことができ、切れ目のない支援を実施するための基盤に繋がると考えています。「タウンミーティング」という形で、東京大学PHEDとも連携しながら事業を進めています。
HEAPではこれまでに、以下の自治体におけるタウンミーティングをアレンジ又はバックアップしてきました。今後も要望があれば、運営についてバックアップを致しますのでご連絡ください。
・いわき市 ・渋谷区 ・静岡県 ・福井県 ・岐阜県 ・滋賀県
・奈良県 ・神戸市 ・徳島県
※自治体名は順不同で掲載しています。
※PHED(東京大学)が主催してきたタウンミーティングについてはこちら
地域における取り組み報告(グッドプラクティスの紹介)
全国の各地域において、様々な取り組みが蓄積されてきています。一方でそれらの情報は自治体単位あるいは関係省庁単位等で独立してアーカイブされることが多く、またコンテンツ形式としては「報告書」のみを掲載していることが少なくありません。
そこでHEAPでは、各地域の取り組みを取材し、その概要や経緯・使い方などを実務者目線で紹介しています。
・滋賀県の取り組みpdfダウンロード txtダウンロード (2022年7月公開)
滋賀県における教育機関と福祉機関をつなぐ取り組みについてまとめました。支援アイデア集や連係マップなどさまざまなコンテンツが作成されていますが、それらは厚生労働省のモデル事業をきっかけに、障害福祉分野(発達障害者支援センター)が主体となって教育分野(高校および大学)に行ってきたコンサルテーションや合同研修等が背景にあります。
・岡山県の取り組み pdfダウンロード txtダウンロード (2020年3月公開)
岡山県における大学間の障害学生支援に関するネットワーク形成の流れをまとめました。岡山県では大学コンソーシアム岡山が拠点となり、障がい学生支援委員会の設置をはじめ、さまざまな取り組みを実施しています。
・長崎県の取り組み pdfダウンロード txtダウンロード (2020年3月公開)
長崎県における大学間の障害学生支援に関するネットワーク形成の流れをまとめました。国立大学が県内の他大学へ呼びかける形でネットワーク会議がはじまり、定期的な開催に至っています。
・京都市の取り組み
京都市における多職種ミーティングを実施しています。その結果、障害学生が利用できる支援リソースリストおよびリソースマップの作成に発展しています。
2022年度からは相談機関と大学の合同ワークショップ(京都市)を年に1回開催しております。
https://www.assdr.kyoto-u.ac.jp/heap/tashokushu-renkei/