災害や事故に遭遇したとき

災害や事故は、日頃からの注意や事前の備えによってある程度回避できたり被害を軽減できる場合がある一方、どれだけ気をつけていても否応なく巻き込まれたり遭遇してしまうことがありうるものです。万が一災害や事故に遭遇したときにぜひご一読いただきたく、学生相談センターからのメッセージを以下に掲載いたします。

自分だけで対処が難しいと感じるときは、学生相談センターでカウンセラーと一緒に考えることもできます。どうぞ私たちにご連絡ください

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災害や事故との遭遇による心身への影響

災害や事故に遭遇すると心が大きく動揺し、自分が普段とは違ってしまったように感じられることがあります。多くの場合はしばらくすると元に戻りますが、長引く場合もあります。物理的被害の大きさにかかわらず起きることがありますし、直接的にそういった事態に遭遇しなくても、間近で目撃したり、テレビやニュースなどで間接的に接するだけでも心身に影響を受ける場合があります。

たとえば:
・眠れない、食べられない、汗をかく
・落ち着かない、そわそわする
・集中できない、物音などにビクビクする
・恐怖、自責、悪夢、ピリピリ、イライラ、緊張
・一人でいるのが怖い
・遭遇した出来事のことをありありと思い出す、悪夢を見る
・ぼーっとして、いろいろなことに実感がわかない、思い出せない
など

それらは、危険に遭遇したときに身を守ろうとして自然に心に生じる反応です。現れ方は人によって違いますし、出た方が、あるいは出ない方が正常、ということでもありません。

あなた自身が災害や事故に遭ったとき

災害や事故に遭遇したときは、物理的危険から身を守ることが何よりも大事です。まずはそのために必要な情報収集を行い、必要な行動をとってください。しかし一定程度の安全な環境が整ったあともこころが警戒状態に常にあり続けると、疲弊してしまうこともあるでしょう。

そういうときは、こんなことをしてみると少し楽になるかもしれません。

・安心、安全感をもてる場で過ごしたり、一緒にいて安心できる人と過ごしましょう。
・可能になれば、あたたかい食事や飲み物をとり、お風呂に入りましょう。
・軽い運動やストレッチ、マッサージ、息を吸ってゆっくり吐くなどして、身体の方から緊張をとく働きかけをしましょう。
・現在のあなたの安全に必須でなければ、ニュース等の情報源から離れてみましょう。

家族や大事な人が災害や事故に遭ったとき

自分は無事だったけれども、ご家族や大事な人が被害に遭い、そういった人達の状況が心配で授業や研究に手がつかないとか、自分が安全な場にいて何もできない事に対する罪悪感を抱いてしまうとか、被災をきっかけに今までの人間関係ががらっと変化したりすることもあるかもしれません。

災害や事故が起こった直後には、あたなにできることは限られているかもしれません。それでも、災害や事故等の被害では、時間経過によってできる支援が変わっていきます。あなたにできそうなことが出てきた時点で、その時のあなたにできることをすればいいのです。それまではできるだけ普段通りの生活を続け、目の前のことに対処していきましょう。

また、何もしてあげられることがないように思えても、黙って傍にいるだけでも、一緒に時間を過ごすだけでも、心を支えることはできます。遠く離れている人とは、連絡手段がじゅうぶん復旧した後ならば、時々連絡をとり話を聞くというのも役立つでしょう。

また急な人間関係の変化をしんどく感じるようなら、少し時間と場所をあけて、おちつくのを待ってみるのもよいでしょう。