テキストデータは、音声読み上げや点字モバイル端末で利用する他に点字プリンターで印刷する方法があります。しかしながら、テキストデータのままでは点字として印刷することができないため、テキストデータから点字データに変換する「点訳」という作業が必要になります。
今回はテキストデータを点字データに変換する「点訳」についてご紹介します。
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分かち書きテキストの作成
テキストデータを点訳するには、まず漢字かな混じりで書かれたテキストを「分かち書きテキスト」に変換していきます。点字では漢字を表現することができないため、全ての読みを平仮名に変換しています。例えば、「点字プリンター」であれば、「てんじぷりんたー」のようになります。さらに、文を読みやすくするために語のまとまりごとに区切って間を開けて書く「分かち書き」を行う必要があり、専用のソフトを使用することでテキストデータから分かち書きテキストに自動で変換することが可能です。ただし、漢字の読みや分かち書きが誤っている場合があるため、必要に応じて分かち書きテキストを校正する必要があります。
点訳ソフトのスクリーンショット
出典：EXTRA for Windows Version7
点字データに変換
点訳ソフトを使用して「分かち書きテキスト」から点字データに変換していきます。特殊な記号が分かち書きテキストに含まれている場合、正しく点字データに変換されないこともあるため、点字データ変換後に確認を行い、点字データを編集する必要があります。一方で点訳のルールは複雑なところもあるため、試験問題等を点訳する際は専門的に点訳を行っている団体への依頼を検討するのも良いでしょう。ただし、この場合はデータの受け渡しや保管方法について、予め相談しておくことが大切です。
代表的な点訳ソフトの一例
EXTRA
自動でテキストを仮名と点字に変換してくれます。点字を直接校正する、あるいは仮名を校正することによって、点字文書を作成することができます。
https://www.extra.co.jp/extra/
Duxbury DBT: Braille Translation Software
アメリカのダックスベリー社が取り扱っている点訳ソフト。様々な言語に対応しており、日本語にも対応しています。
https://duxburysystems.com/
T・エディタ
開発が終了していますが、Windows11で動作する点訳ソフト。
http://t-editor.sakura.ne.jp/
参考
日本点字表記法
http://www.braille.jp/data/hyoukiho.html
点訳フォーラム
https://tenyaku.jp/
公開日：2023年4月28日
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