ひと呼吸第8号 リード文 私たちの日常。それは多くの営みの連なりである。 普段、それぞれの行為の意味を考えることは少ないが、ふと立ち止まって考えてみれば、そこには偶然と必然が潜んでいることに気づく。 呼吸。そのような自然な行為ですら、太古における偶然と必然の産物であったといえるかもしれない。 この『ひと呼吸』が、手に取った人の日々の呼吸(営み)を見つめ直すきっかけとなり、そして、それぞれの日常のなかでの「ひと呼吸(休息と起点)」になれば嬉しい。 本文 #8 Mori Mayuko Interviewer / Text Funakoshi Koju 小見出し1「私はアメリカ人になると決意した」 舩越 森さんのご出身はどちらですか? 森 転勤族だったんですけど、割と長かったのは広島かな。でもふるさとという感覚で戻って一番元気になるのはニューヨークかな(笑)。アメリカにいたのは大学時代の2年半ぐらいでニューヨークには半年ぐらいしか住んでいないんですけど、一番リラックスできる場所ですね。他にバックパッカーでオーストラリアも旅しました。 舩越 その辺もあとでぜひ聞かせてください。アメリカに行くきっかけって何かあったんですか? 森 幼稚園の頃に山口県の米軍基地が身近にある環境で育ったんです。そこでアメリカ人の少し年上の女の子とお友達になって、その子はパーマをクリクリってしてピアスをあけて、何かすごくかわいらしい服を着ていて。その一方で自分には制服があって、決まったルールの服を着て…その子がキラキラと輝かしく見えた。そこで私はアメリカ人になる!って決意したんです(笑)。 舩越 ずいぶんと早いですね(笑)。 森 それで19歳の頃に本当にアメリカへ行くんですけど、南部の大学で、自分が思い描いていたようなことにはならなくて。私は黄色人種なんだとか、仲間に入れてもらえないみたいなことを意識せざるを得ない環境で。留学生だからって私に話を振ってくれることもないし、誰も気にも留めてくれない。自分を表現しないと自分の存在がなくなっていくんですよ。 舩越 カルチャーショックですね。 森 そう。例えばランチのときに頑張って輪に入ろうとするんだけど、今何か言えるかなって思ったとたん会話が終わる、その連続。居場所もないし、いつしか自信もなくなっていきました。それで、このままでは何しに来たのかわからないと思うようになって、1年ぐらい経ったときにこれではいかんっ!とアメリカ横断を思い立ちました。 舩越 一人でアメリカ横断? 森 そうです。アメリカ人の友達にもおまえはバカかと止められて(笑)。それでも20歳の夏休みに1カ月間、西海岸のサンフランシスコから自分の好きなところを何の予定も組まずに回って、最終的に東海岸のニューヨークにたどり着くっていうね。その体験は振り返るとすごく自分の核になっているなって思います。 舩越 そこでどのような経験をされたんですか? 森 アメリカ横断のときには、国も、肌の色も、年齢も異なる人たちが集う安宿を泊まり歩いて、一緒にご飯を食べたり、観光したり遊んだりしていました。自分から話しかけないと何も始まらない、逆に話しかけるといろんな世界が広がる、そんな経験でした。ニューヨークで出会った人たちは、その中でも私にとって特別でしたね。自分自身のことを信じている人が多くて、自分のやりたいことをものすごく一生懸命やっている人たちばかりだった。当時は、自分には何もないなという思いでした。 舩越 やっぱりニューヨークが一番大きかったんですね。 森 その後もバックパッカーでオーストラリアに行って、気に入ったところがあればそのまま住んでしまえという勢いだったんですけど、結局そのときは自分のアイデンティティも含めてそこに住み着くことはできなくて、日本に帰ってきたらもっと居場所がなくなってたという感じです。日本を離れればいいんだっていう問題ではなくて、自分には何があるのか、何がしたいのか、熱中するものがあるのかということが大事だってようやくわかったのが20代後半のことです。 小見出し2「アートから得たもの」 舩越 森さんは臨床心理士の資格をお持ちですけれど、アメリカの大学に留学されたときは心理学専攻だったんですか? 森 いや、芸術、アートで留学したんです。 舩越 アート!?知らなかった! 森 アート専攻の中でも、エイブルアート(Able Art)、アール・ブリュット(Art Brut)という言い方もするかな。統合失調症の人たちが描く「生の芸術」に触れたときに、本当に感動しました。自分が想像もつかないような表現があって、どうしたらこんな表現になるのかなと圧倒されて。そこから心理に入っていったんですよね。 舩越 芸術領域から心理領域に宗旨替えすることになったわけですよね。でも専攻されていたアートのエッセンスっていうのも確実に森さんにあるだろうと思うんですよね。ここの研究室もすごく素敵な雰囲気にされていますよね。とってもおしゃれ。アートってたぶん、理論だとか知識だとかいうものを超えたところにあるというか、それが学生相談のときや組織の中で働いているときにご自身の中でいきてくることってありませんか。 森 別にアートだけである必要はないと思うんですけど、自分にとってはすごく大事で、実践にいきてるなって思います。アーティストの作品を目の当たりにすると、こんな風にも捉えられるのかとか、どれだけのエネルギーをかけて作ったんだろうって想像すると、自分の感情も豊かになるし刺激もされて、思考も柔軟になっていく気がしますよね。 舩越 広がっていくんですね。 森 そうですね。私は文字を読むよりイメージの方が優先される人間なので、作品を見てると感覚的なことがすっと入って来る。そういう中で自分の考え方が緩んだり、解放されたりする感じです。 小見出し3「心理の根本は、優しい冷たさ」 舩越 そこから臨床心理士になっていくんですよね。大学院に行くきっかけはどう掴んだんですか? 森 オーストラリアから帰国してまた悶々とした日々を過ごしているうちに、大阪府立大学で面白そうな授業があると知って、お金はないけど聴講生ならできるかと思って門をたたきました。そこで出会った精神科医の桑原治雄先生(注1)、今でも最も尊敬している先生のうちの一人なんですけど、その先生のもとでフロイト(注2)全集を一緒に読むことから始まりました。ただの聴講生なのに、急に先生が、「君、アメリカに行ってたんだよね?僕は原文と英語を読むから、君は英語と日本語を読みなさい」って言われて。え、ちょっと待って、フロイトって誰?みたいな(笑)。でもそこで初めて学ぶという体験をした気がします。 舩越 文字を読むのが嫌だって言ってたのに、全く逆の方向に進んでるじゃないですか。 森 そう(笑)。でもその先生に出会ってなかったら多分この道には進んでないかもしれない。 それで大学院に進学して臨床心理学を学んでいくんですけど、そこである先生に、「優しい冷たさを持ちなさい」って言われたことが今でも印象に残っていて。あくまでもその人の人生はその人の人生だと。その人が考えていることや表現することに耳を傾けながらどう成長していくかを見守っていくとか、一緒に考えていくのが臨床心理士の仕事であって、自分が何かしてあげるっていうことではないと。 舩越 なるほど。 森 スーパーバイズのとき、その先生から自分が何かしてあげられると思い上がっていませんか?って言われたことがあって、最初は意味がわからなかったんだけど、今はその言葉がしっくりきてます。その考え方が、私がカウンセリングなり相談なりをやっていく根本になっている気がして。 小見出し4「そこでしかつながらない何か」 舩越 いろいろな歩みがあって、ここへ至った。でも、一つ一つが形を変えて、融合して自分を形作っていきますよね。消えていく部分と残る部分とがある。 森 そうですね。心理療法を一生懸命勉強していたときは、自分を出さないように心がけてたから、例えば相談室に自分のお気に入りの飾り物を置くってことはまず考えられなかったですね。だけど今は心理療法をする立場ではないので、自分らしさを出すこともしてみようって思ってます。悩みながら、こだわりながらですけど。 舩越 それは何かきっかけがあったんですか。 森 とある学生のカウンセリングの中で、カウンセラーという立場ではなく、ひとりの人として対等に出会う瞬間があって、そのあたりから自分をどう出すのかっていうことに興味を持ち始めました。 舩越 それは具体的に、どんな場面だったんですか? 森 学生から「先生がヒッピーになりたかったって聞いたとき、この先生なら信頼できるかもと思った」って言われたんですね。カウンセラーとしては、普段自分のことを話さないのが基本ですけど、このタイミングでそれを言おうかすごく迷った上で言ったんだと思うんです。 舩越 迷いながら言ったんだ。 森 そう。そういうのって理論や知識ではないところにあるのかもしれないなって。決して上からでも斜めからでもなくて、こちらが人として同等といえるような関係性になったときにつながる感覚っていうのがあるかもしれないって、そのとき思いました。 舩越 いい話ですね。臨床心理士の資格を取られて、いくつかの大学を非常勤で回られて、徐々にクライアントの対象を大学生メインにされていった、その理由って何かありますか。 森 大学って教育段階最後の教育機関になることが多いと思うんですけど、そこには悩むことができるぜいたくな時間が存分にある。そこでじっくりと学生に会いたいなっていうのが当初の思いでしたね。学生たちがいかに主体的に自分で立ち上がっていくのかっていうところを一緒に考えてみたいなって。だから多分大学生にこだわってるのかな。 舩越 臨床心理士で心理療法をバリバリしていた時から、現在の障害学生支援のコーディネーターに役割は移って、その辺の変化はあったんですか。 森 以前と比べて悩めない学生が増えているように個人的には思います。だから、特に修学支援を行うときに、学生自身が自分を振り返りながらカウンセリングを行うというより、教育的な視点でその学生が育っていくのを支える必要が増えている気がします。今またそれを悩んでいます。 舩越 それはどういう? 森 学生は卒業するし、社会に出て行くじゃないですか。そういうことを視野に入れて、何ができるのかを当然考えないといけない。学生相談での臨床心理士としては、学生自身が言語化するのを待っていたいんだけど、コーディネーターの立場だと現実への対応も必要で、待ちきれないケースも実際に出てくる。 舩越 葛藤があるわけですね。 森 自分で意見を言ってしまった方が楽に済んでしまうし、場合によってはその方がいいかもしれないときもあると思うんですよね。だから、そのバランスに今も葛藤しています。コーディネーターの立場で現実的対応を中心にして、難しい場合は学生相談の他のカウンセラーに委ねることを今年ぐらいから試行錯誤ですがやり始めています。 舩越 今のお話を聞いていると、障害学生支援のほうにシフトしますってなったときに、感じることとか悩むことは結構あったということですよね。 森 もう、ものすごいアイデンティティ・クライシスが何年も続きましたよ。何でこの仕事をやろうって言っちゃったんだろうみたいな(笑)。この仕事には、結構違う能力が必要じゃないですか。学内の文化を知る必要があるし、学内外へ積極的に働きかけていくパワフルな部分とか、講義や講演など人前に出て話をする機会も多い。そういうことって正直全く関心のないところだったんですね。でもカウンセリング室の外から眺めたときに、その必要性はわかるわけですよ、これもやらなきゃいけないし、あれもやらなきゃいけないっていうのが。そのときの葛藤はものすごかったですよね。 舩越 カウンセリングとは異なる営みが様々な場面で必要になるということですね。 森 学生相談のカウンセラーとして非常勤で働いていた頃は、時間の制限や立場上の問題で必要だとわかっていてもできないことがたくさんありました。でも今は障害学生支援のコーディネーターとして、それに常勤の教員である以上、教職員への研修もすごく大事だし、個別相談以外にやらなければならないことはあるなって思います。そんなとき、学内で私と同じ立場の人はいないので、他大学の皆さんとのつながりにはすごく助けられているなって思います。抜け落ちている視点に気付いたり。 舩越 一人職場の人も多いと思うので、そういう横のつながりはありがたいですよね。 森 そうですね。例えば、自分だけで学生の相談を受けて解決するんではなくて、いかに学内に推進していけるかが大事っていう意見を他のコーディネーターから聞いて、臨床心理士はどうしても自分で抱える傾向があるから、学生相談のときとは違う部分、マインドをもっと持っておかないといけないなと思ったりして、まだまだ発展途上です。 小見出し5「学生相談との連携、協調、協働」 舩越 障害学生支援の分野に対して、これからこうしていきたいっていう自分の思いと、あとこうなってほしいという願いを聞かせてもらえますか? 森 障害の有無にかかわらずですけど、われわれの仕事って、学生が主体であるっていうことに変わりはないと思うんですね。そのための体制整備で学生相談機関とどのように連携、協調、協働していくかはやっぱりカギになると思う。極端な話、小規模大学だと学生相談と障害学生支援の二つの部署を設置できない場合もありますよね。そうすると一人で障害学生支援をやりながら学生相談をする必要がある。コーディネーターだからカウンセリング的な関わりはしなくていいということにはならない。コーディネーターだから心理療法はしないというのならわかるんですけど、カウンセリング的な関わりだったらコーディネーターでもできますよね。 舩越 そうですね。 森 例えば、合理的配慮ではカバーできないような心理的ケアも必要とする学生がいるとき、コーディネーターがどの程度抱えるのか、あるいは、カウンセラーと連携するのか、学生が主体となるためのちょうどいい支援って何なのか、そういう議論はまだ始まってないと思います。現状だと、大学の体制とか対応する人によって考え方が違うような気がします。 舩越 何か橋渡しができるようなことをやれないですかね。 森 そうですね、結局は障害学生支援と学生相談それぞれのジョブディスクリプション(注3)を持たないと、うまくまとまらないかもしれませんね。もちろん重なる部分もあっていいとは思いますけど。とにかく学生をメイン、主体に考えないと。大学の体制によって、学生が適切な支援を受けられるかどうかが左右されるなら、何とかしないといけない!と思いながらも、やり方を間違えるともっと大変なことになるかもしれないですし。 舩越 なりますね(笑)。でもやっていかないといけないでしょうね。その価値はありますよね。 森 はい。学生相談と障害学生支援のお互いが各々の機能を理解して組み入れていく必要があるのかなと思います。 舩越 何か具体的な案ってあるでしょうか。 森 例えば、障害学生支援にはスーパーバイズ制度がないですけど、臨床心理士のトレーニングの中には、一字一句覚えている限りを書き起こして、毎回のセッションをスーパーバイザーに見てもらうということがあるんです。そこで「何で君、ここでこの言葉を言ったの?」とか「この言葉いらないよね」みたいな突っ込みをたくさん入れられて、そうすると、人の話を聴くということ自体の難しさがわかる。本当に“聴く”ってとても難しいんですね。本人を主体に話を聞くことが大事なのは疑う余地もないですけど、簡単なことではないんです。 舩越 そうした認識を共有できるだけでも違いますよね。 森 学生相談機関では、例えば、精神・発達障害支援に関する知見もたくさん蓄積されているので、お互いに学び合うことが必要じゃないのかなとも思います。もっと事例検討とかがあってもいいじゃないですか。きっとすごく面白いですよね。臨床心理学の考え方、障害学の考え方、教育学、福祉学とか、どれも必要な要素で、自分にない要素も取り込んで、異職種のことも学んでいきたい。もっと多面的に学生のことを捉えて、支援ができるようになればいいなと思います。 小見出し6「ひと呼吸とは自分にふっと戻る体験」 舩越 さて、例の質問をしたいと思います。皆さんに共通の質問。森さんはどんなひと呼吸をされていますか? 森 ひと呼吸するって、例えば自分にふっと戻るような体験とか感覚なのかな。そうなるとたまのひと呼吸はニューヨークに行くことってなるかな(笑)。今の自分のままでいいかっていうことを確認できて、エネルギーをもらって深呼吸して帰ってこられる。でもちょっとまじめな話をするなら、心地いい空間の中で学ぶとき、例えばボストンでの研修(注4)でも逆にリラックスできて、すごく楽しくて、深呼吸できた感じです。他に日常的なひと呼吸は……何だろう。エレカシ(注5)聴くとかかな? 舩越 エレカシ(笑)。 森 そう、電車の中で、ほとんどエレカシしか聴かない。私の師だと思っていて(笑)、大阪のライブには全部行きます。シンプルですごくほっとする。その他に、美術館で、ふっと自分の感覚が開放される瞬間かな。心理とか全然関係のない、いろんな人に会うのも時間のない中でのひと呼吸。他にも小さいのはいっぱいある。おいしいもの食べるのもそうだし…広い意味でのセルフケア、それが大事だと思う。人と会う仕事だから、自分が疲れてたりとかしたら能力を発揮できないですよね、きっと。そのためにひと呼吸はとても大切です。 プロフィール 森麻友子・もりまゆこ 和歌山大学 障がい学生支援部門(キャンパスライフサポートルーム) 講師(臨床心理士・公認心理師) 大学院修了後、私立・国立大学の学生相談機関で、主に精神・発達障害のある学生の相談業務に携わる。2014年8月より、和歌山大学の障がい学生支援室の立ち上げに伴い、同学の学生相談カウンセラーから現職のコーディネーターへ。障害のある学生だけでなく、困り感のある学生や教職員、保護者の対応を含め、全学的な相談・支援体制の整備に携わる。 (注釈) 注1 桑原治雄 精神保健指定医、学会認定精神科専門医・指導医。大阪府立大学社会福祉学部教授(精神保健学)等を歴任。現桑原クリニック院長。 注2 フロイト ジークムント・フロイト(1856年-1939年)。オーストリアの精神科医。精神分析学の創始者。 注3 ジョブディスクリプション 職務内容定義。職務記述書。職務内容を記載した雇用管理文書。 注4 ボストンでの研修 米国ボストンにある Institute for Community Inclusion (University of Massachusetts Boston)が日本財団の補助を得て2016-2018年に実施した「日本の高等教育における障害学生支援に係るリーダー育成研修」。森さんは3期生として2018年に参加。 注5 エレカシ エレファントカシマシの略称。日本のロックバンド。 Editor’s Note 和歌山大学のキャンパスは和歌山湾を望む丘の上に広がっています。キラキラ輝く海が遠くに見えてとても気持ち良い場所です。森さんは、いつお会いしてもそんな海みたいに大らかで、キラキラ輝いていて、毎回なんだか不思議に元気をもらい、ケラケラと楽しく笑って過ごせる素敵な方です。その原動力がエレカシだったとは…。 「私、アメリカ人になりたかったのよ、本気で」という話にまず度肝を抜かれ、元々はアートを志していたとか、バックパッカーしていたとか、次々にいろんな話が出てきて、そのご経験の幅の広さと深さに圧倒されました。 僕は心理職ではありません。でも、障害学生支援の分野には心理系の資格を持ってお仕事をされている方もたくさんいて、心理職ゆえの悩みがあることを多くの人から聞いています。心理職と他の専門職で求められる役割の違いやより良い連携の在り方は、是非うかがってみたいテーマでした。そうした話を真正面からすることができて、とても貴重な機会になりました。 偶然を必然につなげられる生き方、素敵ですよね。森さんや森さんに連なる皆様に幸あれ!と心から願っています。 (舩越高樹) Concept 障害のある学生が高等教育にアクセスする権利を保障するための取り組みである「障害学生支援」には、その主人公である学生と対話し、ともに行動してきた多くの実践者たちの存在があります。こうした実践者一人ひとりには独自のバックグラウンドがあり、またそれぞれの考え方や想いをもって形作ってきた歴史があります。私たちは、これらの「人」によって蓄積されてきた考え方やその想いを知ることが、これからの障害学生支援を考えていく上で貴重な機会となり、この分野の魅力を知ることにつながると考え、この『ひと呼吸』を発行することにしました。ここに綴られているのは、私たちを含めた一人ひとりの関係者にむけた応援のメッセージです。 ひと呼吸・編集委員会(HEAP×Kyoto Univ.DSO) 村田淳、舩越高樹、宮谷祐史、木谷恵 HEAP:高等教育アクセシビリティプラットフォーム Kyoto Univ.DSO:京都大学 学生総合支援センター 障害学生支援ルーム クレジット 発行/高等教育アクセシビリティプラットフォーム(HEAP) Address 京都市左京区吉田本町 京都大学学生総合支援センター内 Web https://www.gssc.kyoto-u.ac.jp/platform/ Mail d-support-pfm[@]mail2.adm.kyoto-u.ac.jp Tel 075-753-5707