タイトル:視覚に障害のある学生×iOS cHEAP ver.1 (2019.4) 多くの学生と同じようにiOS端末(iPad等)は各種設定を工夫することで視覚に障害のある学生にとっても便利な端末となります。タブレット端末を使いこなすことは修学支援だけではなく、日常生活のちょっとした助けになるかもしれません。 設定>一般>アクセシビリティ>…からいろんな機能を試してみましょう。 Reference: https://www.apple.com/jp/accessibility/ipad/ https://www.callscotland.org.uk/downloads/posters-and-leaflets/ 1)VoiceOver(スクリーンリーダー) 基本操作:ダブルタップで選択、フリックで項目移動ができます。 テキスト入力:入力方法は数種類がありますが、キーボードを接続して入力することもできます。入力した文字は文字単位で読み上げ等のフィードバックもできます。 <Tips> 「VOキー(Ctrl + Opt/Ctrl + Altなど)」のショートカットを活用することでより効果的に使用できます。 設定参考:https://yaraneba.com/voiceover-key/ ローター(バーチャルコントロール機能):ダイヤルを回すように画面上で2本指を回転させると、ウェブページや書類の中で効率良く移動できます。 <例> 「行」:行ごとに読み上げる 「見出し」:ページ内の見出しを順番に読み上げる 点字使用:点字キーボードがなくても入力可能、一部点字ディスプレイとの互換性もあります。 2)読み上げ 特に「読み」に困難のある方は、VoiceOverとまでいかなくても、読み上げ機能で十分効果を得られるかもしれません。 「画面の読み上げ」:2本指で画面を上から下へスワイプか、Siriに『画面の読み上げ』と話しかけると、開いているページを読み上げます。 <Tips> safariリーダーを併用すると、テキストが抽出されて読み上げがスムーズになります。 ※条件によってはリーダーが使用できない場合もあります。 3)アクセシビリティのショートカット 3回ホームボタンをタッチすることで、VoiceOver等を即時起動させることができます。何を起動させるのかは選択可能です。 4)ユーザー辞書 頻繁に使うフレーズなど、登録しておくことでテキスト入力を簡単にすることができます。 例:「じゅう」→「京都府~~~~番地」   「あど」→「kyoto~~@~~」 5)アクセサリ 骨伝導式イヤフォンを活用すると、周囲の音を聞きながら、読み上げを利用できます。 6)視覚サポート フォントの調整:「さらに大きな文字」「文字を太くする」ことで視認性が向上します。 ディスプレイ調整:色の反転、ホワイトポイントの調整などさまざまなカラーフィルタから最適なものを選ぶことができる。 ズーム機能:iOSに内蔵された画面拡大機能。拡大率は100%~1500%で調整可能。 拡大鏡:iPhoneのカメラを使い、レンズを向けたもののサイズを拡大できる。フラッシュを使って対象物に光をあてたり、フィルタを調整して色を識別しやすくしたり、写真を撮って静止した状態のクローズアップを見ることもできる。 7)Siri/音声入力 画面に触れずにアプリの呼び出しや検索も簡単にできます。ショートカット(app)を活用すると、複数の操作をワンタッチ(または一言)で完了することができます。音声入力を使うと文書作成もよりスムーズになるかもしれません。 <例> 「Hey Siri 今から帰る」→「家族数名に『今から帰る』とメッセージ送信」+「音楽をかける」+「地図アプリで自宅までの経路を表示する」 8)アクセスガイド 指定のアプリ(ノートアプリ等)以外のアプリを起動できないようにする設定です。テストでタブレット端末の使用許諾を得る場合、不正ができない設定を証明できます。 <Tips> ・操作範囲をマスキングすることもできます。 ・「画面収録」(設定>コントロールセンター)を併用することで不正をしていないことの証明も可能です。